Created on August 29, 2023 by vansw

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カルな軋み。きみと一緒に聴いた海の波音。 分厚い手紙の束と、一枚のガーゼのハンカチーフ。 密やかな口づけ。 それらは疑いの余地なく、現実に鮮やかに起こったことだ。誰もその記憶を私 から奪うことはできない。


どちらの世界に属するべきなのだろう? 私はそれを決めかねている。


151 第一部