Created on October 13, 2023 by vansw

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そこから消え去ることはないのかもしれない。 そんな気がした。 そう、それは確かな熱を持った 刻印のごときものなのだ。ひとつの世界ともうひとつの世界の境界を超越することができる、具 体的な痛みを伴う刻印。 私はおそらくそれを自分の存在の一部として残したまま、これからの人


生を生きていくことになるのだろう。


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