vansw's Memos

All bard 영화 街とその不確かな壁 Japan 하루키 chatgpt food ubuntu develop
August 29, 2023

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それが、きみから受け取った最後の手紙になった。


ぼくはもちろんその手紙…


August 29, 2023

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気の毒だけれど、あなたはこの街での、影を持たない暮らしに慣れていく。 しばらくすれば影の


ことは忘れてしまうでし…


August 29, 2023

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君はそれを耳にして、少しばかり顔を曇らせる。そして言う。「気の毒だとは思うけれど、仕 方のないことね。暗い心は遅かれ早かれ死んで、滅びていくのよ。 …


August 29, 2023

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広げ、一人ひとりふわりと空中に身を投じていった。 女たちも子供たちも一人残らず、表情をす 分も変えることなく。 見ていて、 この人たちは本当に空を飛…


August 29, 2023

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ール隊を率いていた。部下は六人ほど、うちの一人は古参の下士官だった。私の隊は戦闘のおこ なわれている山中で偵察活動に従事していた。 季節はわからない…


August 29, 2023

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来る日も来る日も、図書館の奥で〈古い夢〉を読み続けた。 高熱を出して寝込んだ一週間ほど を別にすれば、一日…


August 29, 2023

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くて塩からくて、どこまでも致命的な海水が。


さよなら。


もう一度元気を取り戻…


August 29, 2023

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どく苦しかったし、ふたつめの角はどうやっても曲がれなかった。 そのさきになにがあるのか わからなくて、それがとても怖かったから。 いや違う、そうじゃ…


August 29, 2023

らえてきましたが、それはずいぶん珍しいことなのです。 フツウではないことです。わたしは 三歳のときに本体から離され、壁の外に追いやられ、 かりそめの両親のもとで育てられてきま した。亡くなった…


August 29, 2023

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今日はこうしてなんとか、 万年筆を手に持って文章を書くことができます。 なぜかはわから ないけれど、まるで割れた厚い雲のすきまから、 太陽の明るい光…


August 29, 2023

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長いあいだ手紙が書けませんでした。 何度も書きかけたんだけど、そのたびにザセツしまし た。文章を数行書くと、そこで壁にどすんとぶつかってしまいます。…


August 29, 2023

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ひきだし


きみから届いた手紙を、封を切ることなく机の抽斗に入れ、半日そ…


August 29, 2023

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は、永遠に消えたままです。そういうありようを受け入れていくしかありません」


部屋は次第に暗さを増していった。そろ…


August 29, 2023

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「もちろんおれだってそうです。 でもひとつ言わせてください。 あんたは外の世界にいたのが彼


女の影で、 この街に…


August 29, 2023

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んでいます。ここにいる間おれなりに、街の事情を少しずつ調査したんです。 この小屋には人が ちょくちょく立ち寄るし、門衛も意外におしゃべりですから、い…


August 29, 2023

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瞬きをするんです。人の目みたいにぱちりと」


私は節目のひとつを指先でなぞってみた。 そこには材木の粗い手触りがあ…


August 29, 2023

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「おれはここでこのまま死んでいくでしょう。そして獣たちと一緒に穴の中で焼かれるんです。 なたね油をかけられてね。 しかし獣と違い、おれの身体からは煙…


August 29, 2023

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った。あんたに会いたがっているらしい」


その日の午後、獣を焼く煙が立ち上るのを目にしてから、 門衛小屋を訪れた。…


August 29, 2023

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かたまり まだら


我々は溜まりから十分距離を取って、 草地の上に持参した毛布を敷き、そこ…


August 29, 2023

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流れはもうそこにはない。 最後のカーブを折れたところで川は前に進むことを諦め、色を深い青 へと急速に変えながら、まるで獲物を呑み込んだ蛇のように大き…